Q4について

(4)女性の就業/埼玉版ウーマノミクスについて

 埼玉県は、女性の労働力率を示すM字カーブの谷が全国的にみて深く、就業を希望する女性が多い状況が続いています。また、女性就業者に占める非正規雇用率は6割を超えており、働く女性の多くが、非正規雇用という不安定な雇用となっているのが現状です(注4)。埼玉県は、2012年(平成24)年から、産業労働部に「ウーマノミクス課」を設置して取り組みを進めています(注5)。この取り組みについての評価と今後進めるべき施策について教えてください。

 

(4)「平成30年度版 男女共同参画に関する年次報告」

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0309/danjyo-nenjihoukoku/documents/30-1.pdf

 

(5)埼玉県産業労働部ウーマノミクス課

 

https://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/a0810/index.html


大野候補

 平成23年度から平成27年度のウーマノミクスの取組みによって、女性就業率は5.7ポイントアップの63.6パーセントに上昇。女性就業者数も7.4万人増の140万人へと増加しています。この成果はウーマノミクスプロジェクトとしての包括的な取組みの成果であり、評価しています。

 今後の取組みについてですが、保育所、学童保育の待機児童の解消、病児保育の充実が喫緊の課題と考えます。再就職促進のため、産後・育児後のキャリア支援をはじめとする職業教育や資格取得機会の確保はもちろんですが、多様な働き方の選択肢としてテレワークや在宅ワークの拡大が必要だと考えます。同時に、ワーク・ライフ・バランスをさらに推進することで、業務の再分配と適正化、雇用の正規化をさらに強力に推し進めます。

青島候補

 女性が自らの希望をかなえ、社会で活躍されることは素晴らしいことです。また、これからの生産年齢人口の減少を考えると、女性の活躍は社会の活力維持に欠かすことはできません。

 女性の更なる活躍を進めるためには、女性が働きやすい環境の整備が必要です。具体的には、企業における働き方改革の推進、女性の就業支援、保育所整備による待機児童の解消に全力を尽くします。

 

(参考)行田邦子さん

 上田知事がウーマノミクスを県の三大政策のひとつに掲げ、就労機会の拡大とM字カーブの解消に着手したことは評価します。しかし、女性の労働力は上昇してもなお、非正規雇用の割合が圧倒的に多く、職場での女性の地位は低いと言わざるを得ません。労働市場の逼迫だけで男女格差が是正されるには不十分で、女性たちは産むこと・働くこと・活躍することを上から同時に求められ、時に息苦しさを感じているように思えます。単なる「職場の確保」「労働力の利用」でなく、働く女性の精神面での負担を軽減する施策を今後のウーマノミクスに取り入れていきたと考えます。企業経営者や人事担当者の中にある正社員至上主義的なイメージを払拭し、多様で柔軟な雇用形態を推進することが企業利益をもたらすこと。多様な働き方を理解しあった上での同一労働同一賃金を実現すること。県としてそうしたことを周知し、また病児保育や放課後児童クラブの増設、テレワーク拠点整備などに力を入れ、無理なく安心して働くことできる環境整備に努めていきます。